「売上を増やしたいけど、値上げはちょっと難しい…」そんな時に見直したいのが客単価(きゃくたんか)です。
この記事では、
- 客単価の出し方(かんたんな計算式)
- 客単価を上げるにはどうすればいいか?
- 業種別(店舗/EC/法人向け)のアイデア集
を、初心者の方にもわかりやすく紹介していきます。

売上向上の全体像に関する記事はこちらです👇
客単価の出し方と考え方|まずは数字を把握しよう



数字は苦手なんです。。難しくないですか?



大丈夫!割り算だけで計算できるよ!臆せずやってみてね!
客単価とは、「1回の購入(または契約)で、どれだけ使ってもらえたか?」を表す数字です。計算式はとてもシンプル。


客単価 = 売上 ÷ 購入回数(契約数)
ここでいう「購入回数(契約数)」とは、
- 実店舗なら:1人のお客様が1回の会計をした数
- ECサイトなら:注文数(件数)
- 法人向けサービスなら:契約数、納品数、発注数など
業種によって表現は違いますが、「1件の売上を生んだ単位」でカウントすればOKです。
まずはざっくりでも構いません。月ごとの売上と、件数がわかれば、現状の客単価を出してみましょう。
客単価を上げるには?すぐできる改善アイデア4選
「売上を増やしたいけど、値上げはちょっと難しい…」そんなときに頼りになるのが“客単価アップ”です。
ここでは、大きなコストをかけずに始められて、さまざまな業種で活用しやすい4つの改善策を紹介します。
各施策には「店舗ビジネス」「ECサイト」「法人向け」の例を添えているので、自分の業種に合わせて取り入れてみてください。
セット販売やまとめ買いの導線をつくる
お客様にあと1点、もう1つと自然に買い足していただくことで、客単価はぐっと上がります。無理に売り込むのではなく、「これもあると便利そう」「せっかくなら一緒に買いたい」と感じてもらえる導線づくりが大切です。たとえばセットメニューの案内や、関連商品の紹介など、小さな仕掛けの積み重ねが売上アップに直結します。



キャベツの横に野菜炒めの素が置いてある作戦ですね?



そうそうwよく売り場見てますね!自然と手に取れるようにするのがコツですよ!


具体的なアイデアとしては:
- 美容室:カット+ヘッドスパやトリートメントのセットメニュー
- 小売店:関連商品を組み合わせた「選べるセット」「3点で◯%オフ」
- 飲食店:メイン+サイド+ドリンクのセット提案、ランチ限定のまとめ注文
- ECサイト:カート画面で「一緒に購入されています」などのレコメンド表示、2個目半額キャンペーン
- サービス業:通常サービス+オプション(出張費、スピード対応など)を組み合わせたパッケージ提案
「どうせ買うならお得」「この組み合わせが便利そう」と思ってもらえるような、お客様目線の組み合わせを考えるのがポイントです。
価格の選択肢を広げる(上位プラン・追加オプション)
すべてのお客様に同じ価格を提示するのではなく、ニーズや状況に応じた選択肢を用意しておくことで、より価値を感じた方が“自然と”上の価格帯を選んでくれることがあります。「高い商品を売る」のではなく、「高い商品も選べる」状態をつくるイメージです。たとえば、少し手間をかけたプランや、追加オプションを選べるようにしておくと、お客様の満足度も上がり、結果として売上にもつながります。



うちのレストランではAランチ、Bランチ、Cランチがありますが、真ん中の値段のBランチが良く売れます。



いい作戦ですね!選んでいただけれるプランの準備は大事!


具体的なアイデアとしては:
- サービス業:ベーシック/スタンダード/プレミアムの料金プランを明示
- 美容室・サロン:通常メニューに+1,000円で上質トリートメントや指名料オプション
- 法人向け:導入支援・マニュアル作成・運用相談などをオプションで提案
- 小売店:通常商品の他に「限定版」「ギフト包装付き」などの上位商品
- ECサイト:有料の延長保証、プレミアム配送サービスなどの選択肢を用意
「値上げ」ではなく「提案の幅を持たせる」ことで、お客様の選択肢が広がり、満足度と売上の両方が上がるきっかけになります。
提案方法を見直す(おすすめ表示、比較、声かけなど)
どんなに良い商品やサービスでも、それが魅力的に伝わっていなければ、お客様に選ばれることはありません。「伝え方」や「見せ方」を少し工夫するだけで、反応がまったく変わることもあります。たとえば、誰かが選んでいるとわかると安心感が生まれたり、比較しやすくなると決断が早くなったりします。つまり、「良さをどう伝えるか」が売上アップのカギになるのです。



やっぱり口コミは大切なんですか?



めちゃくちゃ大切です!どのビジネスでも口コミは最強の紹介手段です。


具体的なアイデアとしては:
- 店舗:スタッフが「人気の商品です」「今月はこれがよく選ばれています」と声かけ
- ECサイト:レビュー件数や評価の高い順で並び替えたり、商品比較表を表示
- 小売店:売れ筋ランキングやおすすめ商品をポップで掲示
- 法人向け:導入事例・実績を営業資料に加える、FAQで信頼感を補強
- サービス業:最も選ばれているプランを目立つ位置に配置
良い商品も「知られなければ選ばれない」。伝え方・見せ方の工夫を見直してみましょう。
買いやすさを整える(回数券、簡単な注文フロー)
「もう少し使ってみようかな」「せっかくならこれも頼んでみようかな」と思ってもらえるようにするには、買う・申し込むまでの“ハードル”をできるだけ低くしておくことが大切です。注文が面倒だったり、仕組みがわかりづらいと、お客様は購入をためらってしまいます。逆に、スムーズで安心感のある購入体験ができると、ついでにもう一品追加してくれたり、上のプランを選んでくれたりすることが増えていきます。



わかりやすさかー。。法人向けは特に難しいですね。



法人向けはしっかりターゲットを絞るのが大事ですね!技術的にも複雑な商品も多いですしね。


具体的なアイデアとしては:
- 飲食店やサロン:お得な回数券の販売、当日予約が簡単にできるLINE受付
- ECサイト:購入ステップの簡略化(3ステップ以内)、決済手段の多様化
- 小売店:店内に案内係やQR決済を導入して会計のスムーズさを強化
- 法人向け:契約書テンプレートや申込書の事前提示で導入ハードルを下げる
- サービス業:無料体験やお試し期間の導入で「とりあえず使ってもらう」きっかけ作り
安心してスムーズに買える体験があると、「もう一品」「ちょっと上のプラン」なども選ばれやすくなります。
業種別!客単価アップの工夫と実例
ここでは、前章で紹介した「今すぐできる施策」とは異なり、各業種ごとに合わせた“現場での工夫や実例”をまとめてご紹介します。業種によって客単価を上げるための工夫は少しずつ変わります。「自分には関係ないな」と思わずに、似たような業態がないかを探して参考にしてみてください。ちょっとしたアイデアのヒントが見つかるかもしれません。



他の店舗の施策も見て勉強します!



勉強熱心ですごい!!
では、事例をどーーんと載せておきますね!
店舗ビジネス(美容室・整体・小売など)


- セットメニューや季節限定商品で単価を自然にアップ
- スタンプカードや次回予約で継続利用を促進
- スタッフによる提案トークで追加購入を後押し
- おすすめ商品のポップやレビュー掲示で購買意欲を刺激
- カラーやトリートメントのコースアップ提案
- アップセル用の体験施術・試食・試供品の導入
- 高単価商品への誘導(例:通常シャンプー→スカルプケアシャンプー)
- 利用者の声や口コミを可視化して購入意欲を高める
- 会計時に次回来店用の限定クーポンを配布
- 「限定◯名」や「今月だけ」のキャンペーンを実施
ECサイト


- 「あと◯◯円で送料無料」と表示して購入額を上げる
- 関連商品や「一緒に買われている商品」を表示
- 購入画面で「おすすめ」や「人気」を明示して後押し
- セット販売(例:まとめ買いで10%オフ)を導入
- レビューや星評価順で並べ替え、安心感を演出
- 会員限定の割引商品を表示して単価アップを狙う
- 高額商品に関連するメンテナンス品や保証プランを提案
- 数量限定や期間限定の訴求で“今買いたい”心理を刺激
- パーソナライズドレコメンド(閲覧履歴に応じた提案)を導入
- 購入者限定の次回割引コードを同梱してリピート促進
法人向けサービス(BtoB商材など)


- 「ベーシック」と「プロフェッショナル」などプランに分けて提案
- 成果が出た事例を資料にして、高価格帯提案の根拠に
- 初期設計・サポート付きのオプションをつけて受注単価を上げる
- 導入支援・マニュアル制作・社内研修などを追加メニューとして提案
- 複数拠点への導入プランや定期保守パックを提案
- 担当者との個別相談プラン(オンライン/対面)を有料化
- 契約更新時のバージョンアップや追加機能提案で単価を上乗せ
- 年間契約や長期契約で割引提案しつつ単価アップを図る
- 「月次レポート」「改善提案会議」などの定期フォローをオプション化
- 複数部門導入・部署横断型導入を提案して取引規模を拡大
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